問題
問11
プロジェクトにおいて、“クリティカルパス”の管理が重要とされる理由はどれか。
- コストの最小化を図るため
- スケジュール全体に影響するため
- 品質基準の統一を図るため
- リスクを可視化するため
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正解
正解は「イ」です。
解説
「クリティカルパス」とは、プロジェクト内のタスクのうち、全体のスケジュールを左右する一連の作業経路のことです。クリティカルパス上の作業に遅れが生じると、プロジェクト全体の遅延につながるため、非常に重要な管理対象となります。
たとえば、家の建設で「基礎を打ってから壁を作り、その後屋根を設置する」といった一連の流れがクリティカルパスです。どこか一つが遅れると全体が遅れます。
一方で、その他の選択肢である「コストの最小化」や「品質基準の統一」、「リスクの可視化」は、それぞれ重要な管理対象ではあるものの、クリティカルパスの主目的とは異なります。よって、スケジュール全体に影響を及ぼすためにクリティカルパスを管理するというのが、正しい理解です。
ア(コストの最小化を図るため):
コスト管理はプロジェクトマネジメントにおいて重要な要素ですが、クリティカルパスは主にスケジュール管理の観点から重視されます。
ウ(品質基準の統一を図るため):
品質基準は品質管理計画の中で定義されるものであり、クリティカルパスとは直接関係しません。
エ(リスクを可視化するため):
リスク可視化はリスクマネジメントプロセスで行います。クリティカルパス管理はスケジュールに関するリスクの一部に寄与するかもしれませんが、主目的ではありません。
難易度
この問題は、プロジェクトマネジメントの基本知識を問うものであり、クリティカルパスの定義と目的を理解していれば正答できます。基本的な用語とその役割を押さえるだけで対応可能なため、難易度は「やさしい」部類に入ります。
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用語補足
クリティカルパス:
プロジェクトの中で最も長い所要時間の作業経路であり、遅れると全体スケジュールに直結するタスク群を指します。
プロジェクトマネジメント:
プロジェクトを計画し、実行し、完了させるための管理手法の総称で、スケジュール、コスト、品質、リスクなどを管理します。
スケジュール管理:
タスクの順序や所要時間、依存関係などを調整して、プロジェクトを期日通りに完了させるための活動です。
対策
クリティカルパスは、プロジェクトのスケジュール管理の中でも特に重要な要素の一つです。WBSやガントチャートの学習と併せて、どのタスクが遅れると全体に影響を与えるかを判断できる力をつけましょう。過去問や図解で学ぶのが効果的です。