問題
問96
無線LAN で利用されている周波数帯の2.4GHz帯, 5GHz 帯に関する記述として, 適切なものはどれか。
- 2.4GHz帯と5GHz帯は、同じ室内では同時に使用できない。
- 2.4GHz帯は、5GHz帯と比べると障害物に強く電波が届きやすい。
- 2.4GHz帯は WPA2 の暗号化通信に対応しているが、5GHz帯は対応していない。
- 2.4GHz帯は家電製品の電波干渉を受けないが, 5GHz帯は電波干渉を受ける。
[出典:ITパスポート試験 平成30年度秋期 問96]
正解
正解は「イ」です。
解説
無線LANで使われる2.4GHz帯と5GHz帯では、電波の特性が異なります。2.4GHz帯の電波は、5GHz帯に比べて波長が長いため、壁や家具などの障害物を回り込んだり、透過したりする性質が強いです。このため、障害物があっても電波が届きやすく、広範囲をカバーするのに適しています。
例えるなら、長い波長の2.4GHz帯は、道の途中に障害物があっても遠くまで音が届きやすい「低い声」のようなものです。一方、5GHz帯は「高い声」のように、クリアで高速な通信が可能ですが、障害物には弱いという特徴があります。したがって、「2.4GHz帯は、5GHz帯と比べると障害物に強く電波が届きやすい」という記述は正しいです。
ア(2.4GHz帯と5GHz帯は、同じ室内では同時に使用できない。):
現代の無線LANルータや対応機器は、2.4GHz帯と5GHz帯の両方を同時に利用できるデュアルバンド対応が一般的です。同じ室内で両方の周波数帯を同時に使用することは可能です。例えば、スマートフォンは5GHz帯で高速通信を行い、IoT機器は2.4GHz帯で安定した接続を維持するなど、使い分けができます。
ウ(2.4GHz帯は WPA2 の暗号化通信に対応しているが、5GHz帯は対応していない。):
WPA2は、無線LANのセキュリティを確保するための暗号化プロトコルの一つです。この暗号化技術は、電波の周波数帯とは独立しており、2.4GHz帯と5GHz帯のどちらの周波数帯でも利用できます。多くの無線LAN機器は両方の周波数帯でWPA2に対応しています。
エ(2.4GHz帯は家電製品の電波干渉を受けないが, 5GHz帯は電波干渉を受ける。):
2.4GHz帯は、電子レンジやBluetooth機器、コードレス電話など、多くの家電製品が利用する周波数帯と重なるため、電波干渉を受けやすいという特徴があります。一方、5GHz帯はこれらの家電製品とは異なる周波数帯を使用するため、電波干渉を受けにくい傾向があります。したがって、記述は逆になっています。
難易度
この問題は、無線LANの基本的な周波数帯(2.4GHz帯と5GHz帯)の特性に関する知識を問うもので、ITパスポート試験では頻出のテーマです。それぞれの周波数帯の「電波の届きやすさ(障害物耐性)」と「電波干渉の受けやすさ」を理解していれば、比較的容易に正解を導き出せるでしょう。初心者の方にとっては、最初に覚えるべき基礎知識の一つであり、難易度は中程度と言えます。
用語補足
2.4GHz帯:
無線LAN(Wi-Fi)で広く使われる周波数帯の一つです。波長が長く、壁などの障害物を回り込みやすいため、比較的遠くまで電波が届きやすいという特徴があります。ただし、電子レンジやBluetooth機器など、他の多くの家電製品もこの周波数帯を使うため、電波干渉を受けやすいデメリットがあります。
5GHz帯:
無線LAN(Wi-Fi)で使われるもう一つの周波数帯です。2.4GHz帯に比べて高速な通信が可能ですが、波長が短く、壁などの障害物に弱いため、電波の届く範囲が狭くなる傾向があります。多くの家電製品とは異なる周波数帯を利用するため、電波干渉を受けにくいというメリットがあります。
無線LAN (Wi-Fi):
電波を使ってコンピュータやスマートフォンなどのデバイスをネットワークに接続する技術の総称です。ケーブルを使わずにインターネットに接続できるため、手軽に利用できるのが特徴です。自宅やカフェなどでよく見かけるワイヤレスのインターネット接続は、ほとんどがWi-Fiです。
WPA2:
無線LANの通信を暗号化し、セキュリティを強化するための標準的なプロトコル(通信規約)です。パスワードを知らない第三者からの不正アクセスやデータの盗聴を防ぐ役割があります。Wi-Fiルータを設定する際に、SSIDとパスワードとともに設定する重要な項目の一つです。
対策
この問題のような周波数帯に関する問題は、それぞれの特性を比較して覚えることがポイントです。特に、「2.4GHz帯は障害物に強いが干渉を受けやすい」「5GHz帯は高速で干渉に強いが障害物に弱い」という主要な特徴をしっかり把握しておきましょう。これらの情報は、表にして整理すると分かりやすいです。また、日常で使っているWi-Fiルータの周波数帯を意識してみると、理解が深まります。

