問題
問94
バッチ処理の説明として、適切なものはどれか。
- 一定期間又は一定量のデータを集め、一括して処理する方式
- データの処理要求があれば即座に処理を実行して、制限時間内に処理結果を返す方式
- 複数のコンピュータやプロセッサに処理を分散して,実行時間を短縮する方式
- 利用者からの処理要求に応じて、あたかも対話をするように、コンピュータが処理を実行して作業を進める処理方式
[出典:ITパスポート試験 平成30年度秋期 問94]
正解
正解は「ア」です。
解説
バッチ処理は、一定の時間や量がまとまったデータをまとめて処理する方式です。リアルタイムで一つずつ処理するのではなく、ある程度データを貯めてから、まとめて効率的に処理することを目的としています。例えば、銀行の月末処理や、企業の給与計算、通信キャリアの電話料金の請求書作成などがバッチ処理の典型的な例です。
これらは一日中発生するデータを営業時間中に個別に処理せず、夜間やシステムが比較的空いている時間にまとめて計算し、更新するといった運用がなされます。これにより、システム資源を効率的に利用でき、大量のデータを正確に処理することが可能になります。夜間にまとめて処理することで、日中のオンライン処理の負担を減らし、安定したサービス提供に貢献しています。この方式は、即時性が求められない大量データ処理に適しています。
イ(データの処理要求があれば即座に処理を実行して、制限時間内に処理結果を返す方式):
これはリアルタイム処理やオンライン処理と呼ばれる方式で、バッチ処理とは異なり即時性が求められる処理に適用されます。例えば、ATMでの現金の引き出しやオンラインショッピングでの注文処理などがこれに該当します。
ウ(複数のコンピュータやプロセッサに処理を分散して,実行時間を短縮する方式):
これは分散処理と呼ばれる方式です。処理速度の向上や負荷分散を目的として、複数のリソースを活用して処理を行います。バッチ処理も分散処理と組み合わせて行われることがありますが、分散処理そのものがバッチ処理の本質ではありません。
エ(利用者からの処理要求に応じて、あたかも対話をするように、コンピュータが処理を実行して作業を進める処理方式):
これは対話処理やインタラクティブ処理と呼ばれる方式です。利用者が入力した情報に対してシステムが即座に反応し、対話形式で処理を進めます。例えば、Webサイトでの検索やチャットなどがこれに該当します。
難易度
この問題は、情報処理の基本的な処理方式であるバッチ処理について問うもので、ITパスポート試験の初学者でも比較的理解しやすい部類に入ります。各選択肢のキーワードから、それぞれの処理方式の特性を把握していれば正解を導き出すことができます。特に「一括処理」というバッチ処理の核となる概念を理解しているかがポイントになります。
用語補足
バッチ処理:
一定期間または一定量のデータをまとめて、一括して処理する方式です。例えば、給与計算や電気代の請求書発行など、即時性が求められず、夜間などのシステム負荷が低い時間帯にまとめて行われる処理に適しています。
リアルタイム処理:
データの入力があった際に、即座に処理を行い、結果を返す方式です。例えば、ATMでの現金の引き出しや、オンラインゲームの操作など、高い即時性が求められる場面で利用されます。
分散処理:
複数のコンピュータやプロセッサに処理を分担させ、並行して実行することで、全体の処理速度を向上させたり、システム全体の負荷を分散させたりする方式です。例えば、Googleの検索エンジンが、世界中のサーバーを使って大量の検索リクエストを処理する仕組みなどがこれに当たります。
対話処理:
利用者からの入力に対して、システムがリアルタイムで応答し、対話形式で処理を進める方式です。例えば、Webサイトでのショッピングや、チャットアプリケーションでの会話など、利用者とシステムが相互にやり取りしながら作業を進める場面で使われます。
対策
この問題は、ITシステムにおける主要な処理方式(バッチ処理、リアルタイム処理、分散処理、対話処理など)の基本的な概念を理解しているかを問うものです。それぞれの処理方式がどのような特徴を持ち、どのような場面で利用されるのかを、具体的な例とともに覚えることが重要です。過去問題集を繰り返し解き、各選択肢がどの処理方式に該当するかを判断できるように練習すると良いでしょう。

