問題
問43
プロジェクトマネジメントの活動にはプロジェクトコストマネジメント、プロジェクトスコープマネジメント、プロジェクトタイムマネジメント、プロジェクト統合マネジメントなどがある。プロジェクト統合マネジメントにおいて作成されるものはどれか。
- プロジェクト全体の開発スケジュール
- プロジェクト全体の成果物の一覧
- プロジェクト全体の予算書
- プロジェクト全体を、実行、監視、コントロールするための計画書
[出典:ITパスポート試験 平成30年度秋期 問43]
正解
正解は「エ」です。
解説
プロジェクト統合マネジメントは、プロジェクトの各要素をうまく連携させ、全体として成功に導くための活動です。例えるなら、料理を作る際に、材料の調達(スコープ)、調理時間(タイム)、費用(コスト)、そして全体の味の調整(統合)を行うシェフの役割に似ています。この統合マネジメントの中心となるのが、「プロジェクト憲章」や「プロジェクトマネジメント計画書」などの全体をまとめる計画書です。
正解の「プロジェクト全体を、実行、監視、コントロールするための計画書」は、まさにこのプロジェクトマネジメント計画書(または、それに相当する包括的な計画書)を指しています。この計画書には、プロジェクトの目標達成に向けて、どのように作業を進め、資源を使い、リスクに対処し、品質を確保するかなど、あらゆる管理プロセスが盛り込まれます。これにより、プロジェクトの全ての活動が整合性を持ち、目標達成に向かって効果的に進められるようになります。
ア(プロジェクト全体の開発スケジュール):
これはプロジェクトタイムマネジメントで作成される計画の一部です。統合マネジメントはスケジュールだけでなく、費用やスコープなど全ての要素を統合します。
イ(プロジェクト全体の成果物の一覧):
これはプロジェクトスコープマネジメントの一環として管理されるもので、プロジェクトの範囲(何をどこまで作るか)を定義します。
ウ(プロジェクト全体の予算書):
これはプロジェクトコストマネジメントで作成されるもので、プロジェクトにかかる費用を管理するための計画です。
難易度
この問題は、ITパスポート試験のプロジェクトマネジメント分野における基本知識を問うもので、比較的理解しやすい部類に入ります。プロジェクトマネジメントの各知識エリア(スコープ、タイム、コスト、統合など)の役割をしっかりと把握していれば、正解にたどり着くのは難しくないでしょう。特に「統合」という言葉が「全体をまとめる」という意味合いを持つことを理解していれば、他の選択肢が特定の分野に偏っていることから、正解を絞り込むことができます。
用語補足
プロジェクトマネジメント:
ある特定の目標を達成するために、限られた期間や予算の中で、人、物、金、情報を計画的に管理し、実行していく一連の活動のことです。例えば、新しいソフトウェアを開発する際に、いつまでに、いくらで、どんな機能を作るかを管理する作業全体を指します。
プロジェクト統合マネジメント:
プロジェクトの様々な要素(範囲、スケジュール、コスト、品質、リスクなど)がバラバラにならないように、全体を一つにまとめ、調整していく活動です。例えるなら、オーケストラの指揮者のように、各楽器の演奏(各マネジメント活動)を統括して、美しいハーモニー(プロジェクトの成功)を作り出す役割です。
プロジェクトスコープマネジメント:
プロジェクトで何を作り、どこまでを範囲とするかを明確にし、その範囲から逸脱しないように管理する活動です。例えば、「このシステムでは顧客情報管理機能だけを作り、在庫管理機能は含めない」といったように、プロジェクトの「やるべきこと」と「やらないこと」を定義します。
プロジェクトマネジメント計画書:
プロジェクトをどのように実行し、監視し、コントロールし、終結させるかを詳細に記述した文書です。プロジェクトの全体像を示し、各メンバーが共通の認識を持って作業を進めるための「行動規範」や「ロードマップ」のような役割を果たします。
対策
この問題を解くポイントは、「プロジェクト統合マネジメント」がプロジェクト全体の「まとめ役」であるという本質を理解することです。各マネジメント(スコープ、タイム、コストなど)がそれぞれ特定の領域を管理するのに対し、統合マネジメントはそれらを連携させ、一貫性を持たせる役割を担います。したがって、選択肢の中から「全体をコントロールするための計画」という包括的な内容を選べば正解にたどり着けます。PMBOKガイドにおける知識エリアごとの成果物や目的を整理して覚えることが対策になります。

