問題
問24
次の計算式で算出される財務指標はどれか。

- ROA
- ROE
- 自己資本比率
- 当座比率
[出典:ITパスポート試験 平成30年度秋期 問24]
正解
正解は「イ」です。
解説
正解は選択肢イのROEです。ROEは「Return On Equity(自己資本利益率)」の略で、企業が株主から集めたお金(自己資本)をどれだけ効率よく使って利益を生み出しているかを示す財務指標です。計算式は「当期純利益 ÷ 自己資本 × 100」であり、問題文に示された式と完全に一致しています。このROEが高いほど、企業が自己資本を効率的に活用して利益を上げていると評価され、株主にとって魅力的な投資先であると考えられます。
例えば、あなたが100万円の自己資金でビジネスを始め、1年間で10万円の純利益を出した場合、ROEは10%です。もし同じ100万円で20万円の純利益を出せば、ROEは20%となり、より効率が良いということになります。このように、ROEは企業の収益性、特に株主へのリターンを測る上で非常に重要な指標とされています。
ア(ROA):
ROA(Return On Assets:総資産利益率)は、「当期純利益 ÷ 総資産 × 100」で算出され、企業が保有する全ての資産をどれだけ効率的に使って利益を上げているかを示す指標です。
ウ(自己資本比率):
自己資本比率は、「自己資本 ÷ 総資産 × 100」で算出され、企業の総資産のうち返済不要な自己資本が占める割合を示し、企業の財務の安全性を測る指標です。
エ(当座比率):
当座比率は、「当座資産 ÷ 流動負債 × 100」で算出され、企業が短期的に支払うべき負債に対して、すぐに現金化できる当座資産がどの程度あるかを示す、企業の短期的な支払い能力を測る指標です。
難易度
この問題の難易度は、財務指標に関する基本的な知識があれば解きやすいレベルです。ITパスポート試験では、経営戦略や企業活動に関わる財務の基礎知識も問われるため、主要な財務指標の定義と計算式を理解しているかどうかがポイントになります。特にROEとROAは頻出用語ですので、しっかりと区別して覚えていると解答に迷うことはないでしょう。
用語補足
当期純利益:
企業が一定期間(通常1年間)の経営活動で最終的に得た利益のことです。売上から原価、経費、税金などを全て差し引いた後に残る、最終的な手取り額を指します。例えば、お店が1年間で全ての費用を支払った後に残った、純粋な儲けのことです。
自己資本:
企業が株主から出資されたお金や、これまでに蓄積してきた利益など、返済の義務がない資金のことです。会社のオーナーが自分で用意したお金や、過去の儲けを貯めておいた資金と考えると分かりやすいです。
ROA(総資産利益率):
企業が持っている全ての資産(自己資本と借入金など)をどれだけ効率的に使って利益を生み出しているかを示す指標です。「当期純利益 ÷ 総資産 × 100」で計算されます。例えば、お店が持っている全ての財産(建物、商品、現金、借金で買ったもの全て)を使ってどれだけ利益を出したか、という見方です。
ROE(自己資本利益率):
企業が株主から集めたお金(自己資本)をどれだけ効率よく使って利益を生み出しているかを示す指標です。「当期純利益 ÷ 自己資本 × 100」で計算されます。これは、株主にとって「自分の投資がどれだけのリターンを生んだか」を知るための重要な指標です。
対策
この問題を解くためのポイントは、主要な財務指標、特に「ROE(自己資本利益率)」、「ROA(総資産利益率)」、「自己資本比率」、「当座比率」の定義と計算式を正確に覚えることです。それぞれの指標が「何を測っているのか(収益性、安全性、効率性など)」を理解し、混同しないようにすることが重要です。日頃から参考書などで計算式のパターンを確認し、それぞれの指標が示す意味を具体例と共に頭に入れる練習をすると良いでしょう。

