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ITパスポート試験 平成30年度秋期 [問23] 過去問解説

問題

問23

Just In Time の導入によって解決が期待できる課題として、適切なものはどれか。

  • 営業部門の生産性を向上する。
  • 顧客との長期的な関係を構築する。
  • 商品の販売状況を単品単位で把握する。
  • 半製品や部品在庫数を削減する。

[出典:ITパスポート試験 平成30年度秋期 問23]

正解

正解は「」です。

解説

 「Just In Time(JIT)」は、必要なものを、必要なときに、必要なだけ生産・供給する生産方式です。この方式の最大の目的は、製造過程における無駄を徹底的に排除することにあります。特に、過剰な在庫は生産スペースの圧迫、管理コストの増加、陳腐化リスクなど、さまざまな無駄を生み出します。JITを導入することで、製造ラインやサプライチェーン全体で無駄な在庫を最小限に抑え、必要な部品や製品がちょうど必要なタイミングで供給されるようになります。これにより、半製品や部品の在庫数を大幅に削減し、在庫管理にかかる費用やリスクを低減することができます。

 例えば、車の組み立て工場で考えてみましょう。JITが導入されている工場では、部品メーカーからタイヤやエンジンが、組み立てラインで必要になる直前に届けられます。これにより、工場内に大量のタイヤやエンジンを保管しておく必要がなくなり、倉庫スペースや管理費用を節約できるのです。したがって、半製品や部品在庫数の削減はJIT導入によって解決が期待される主要な課題の一つと言えます。

ア(営業部門の生産性を向上する。):
 JITは主に生産・製造工程の効率化と在庫削減を目的とした概念であり、営業部門の生産性向上に直接的に貢献するものではありません。営業部門の生産性向上は、SFA(Sales Force Automation)などの情報システムの導入や営業戦略の見直しによって図られます。
イ(顧客との長期的な関係を構築する。):
 顧客との長期的な関係構築はCRM(Customer Relationship Management)の目的であり、JITの直接的な目的ではありません。JITは生産・供給プロセス内部の効率化に焦点を当てています。
ウ(商品の販売状況を単品単位で把握する。):
 商品の販売状況を単品単位で把握するのはPOS(Point Of Sale)システムなどの機能であり、JITは在庫削減と生産効率化に主眼を置いた生産管理手法です。販売状況の把握はJITの前提となる情報ですが、JIT自体がその課題を解決するものではありません。

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難易度

 本問題の難易度は「普通」です。Just In Time(JIT)というITパスポート試験で頻出する生産管理のキーワードを知っていれば、比較的容易に正解にたどり着けるでしょう。JITの基本的な概念である「必要なものを、必要なときに、必要なだけ」を理解していれば、在庫削減が主要な目的であると判断できます。ただし、他の選択肢もビジネスで使われる用語であるため、それぞれの目的を正確に把握しておく必要があります。

用語補足

Just In Time (JIT):
 必要なものを、必要なときに、必要なだけ生産・供給する方式です。無駄を徹底的に排除し、特に過剰な在庫をなくすことを目的とします。例えば、自動車工場で、部品が必要になる直前に届くようにすることで、工場内の部品保管スペースを減らし、管理コストを削減するイメージです。

SFA (Sales Force Automation):
 営業活動を自動化・効率化するための情報システムです。顧客情報管理、商談進捗管理、日報作成などを支援し、営業担当者の負担を軽減し、生産性を向上させます。例えば、営業担当者が顧客訪問後にスマートフォンから商談内容をシステムに入力するだけで、自動的に報告書が作成されるような仕組みです。

CRM (Customer Relationship Management):
 顧客との良好な関係を構築・維持し、顧客満足度やLTV(顧客生涯価値)の向上を目指す経営戦略やそれを支援するシステムです。顧客の購買履歴や問い合わせ情報などを一元管理し、個々の顧客に合わせたサービス提供を可能にします。例えば、ある顧客が過去に購入した商品や問い合わせ内容を基に、その顧客に最適な新しい商品を提案する活動です。

POS (Point Of Sale) システム:
 商品が販売される時点(レジなど)で、販売情報を記録・管理するシステムです。いつ、どこで、どの商品が、いくらで売れたかといったデータを収集し、在庫管理や売上分析に活用されます。例えば、スーパーのレジで商品のバーコードをスキャンすると、自動的に商品名や価格が入力され、在庫数が減る、という仕組みです。

対策

 この問題は、主要な生産管理手法であるJust In Time(JIT)の目的を理解しているかを問うものです。JITの核となる考え方は「無駄の排除、特に在庫の削減」です。このポイントをしっかり押さえておけば、正解を導き出すことができます。各選択肢に出てくるSFA、CRM、POSなども、それぞれがどのような目的で導入される情報システムや経営戦略であるかを整理して理解しておくことが重要です。それぞれの用語と目的をセットで覚えるようにしましょう。

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