問題
問40
C さんの生産性は,A さんの1.5倍,B さんの3倍とする。A さんと B さんの2人で作業すると20日掛かるソフトウェア開発の仕事がある。これを A さんと C さんで担当した場合の作業日数は何日か。
- 12
- 15
- 18
- 20
[出典:ITパスポート試験 平成29年度秋期 問40]
正解
正解は「ア」です。
解説
この問題の正解は「12」となる選択肢アです。計算の手順を3つのステップで説明します。
- 各個人の「1日あたりのパワー(生産性)」を数字に置き換えます。 最もスピードが遅いBさんを「1」と仮定します。
- Bさんのパワー = 1 ・Cさんのパワー = Bさんの3倍 = 3
- Aさんのパワー = Cさん(3) ÷ 1.5倍 = 2 結果、A=2、B=1、C=3 という能力値になります。
- 「全体の仕事量」を数字で算出します。 問題文より、AさんとBさんの2人で20日かかるとあります。
- 2人の合計パワー = A(2) + B(1) = 3
- 全体の仕事量 = 合計パワー(3) × 20日間 = 60 つまり、このプロジェクトを完遂するには「60」の作業が必要です。
- AさんとCさんで担当した場合の「日数」を計算します。
- 2人の合計パワー = A(2) + C(3) = 5
- 必要な日数 = 全体の仕事量(60) ÷ 合計パワー(5) = 12日
以上の計算により、12日で作業が完了することがわかります。
日常の例えで言えば、60個の荷物を運ぶ際、1日に3個運べるペアなら20日かかりますが、1日に5個運べる強力なペアなら12日で終わる、という理屈と同じです。
イ(15):
仕事量60を、Aさん一人の能力(2)やCさん一人の能力(3)で計算したり、単純な平均を出したりするとこの数値に近づきますが、合計能力5で割った数値ではないため間違いです。
ウ(18):
計算の過程でAさんやBさんの能力比率を誤って設定してしまった場合や、引き算などを用いた誤った立式から導かれる数値であり、正解ではありません。
エ(20):
これはAさんとBさんで行った場合の日数です。CさんはBさんよりも格段に生産性が高いため、BさんをCさんに交代させた場合は、必ず20日よりも短期間で終わるはずです。
難易度
難易度は「中級」です。ITパスポートの計算問題の中では、文章から比率を読み取り、全体の仕事量を仮定して解く必要があるため、少し数学的な思考が求められます。しかし、「仕事量 = 能力 × 時間」という基本パターンさえ覚えてしまえば、確実に得点できるサービス問題とも言えます。文系の方でも、図を描いて整理すれば十分に解ける内容です。
用語補足
生産性:
一定の時間や人数に対して、どれだけの成果物を作れるかという効率のことです。例えば、1時間で10個の部品を作る人と、5個作る人では、前者のほうが「生産性が2倍高い」と言えます。
仕事量:
プロジェクト全体で完了させるべき作業の総量です。ITの現場では「人月(にんげつ)」という単位で、1人が1ヶ月でこなせる作業量を基準に表されることが多いです。
リソース:
プロジェクトを遂行するために必要な資源のことです。本問における「Aさん、Bさん、Cさん」という人的資源や、設備、予算、時間などがこれに含まれます。
工数:
ある作業を完了させるために必要な、人数と時間の掛け合わせによる量のことです。本問では「AさんとBさんで20日」という条件が、その仕事を終わらせるために必要な工数を示しています。
対策
このタイプの計算問題を攻略するためには、まず「誰が一番遅いか」を見つけて、その人の能力を「1」と仮定して書き出す練習をしましょう。ITパスポート試験では、生産性や工数の計算が頻出ですが、文章をそのまま数式にするのが難しい場合は、簡単な表や図を作成して視覚化するのが有効です。また、問題文にある「1.5倍」や「3倍」といった数値を読み飛ばさないよう注意し、最後に出た答えが「直感的にあり得る日数か(交代したCさんは早い人なので20日より短くなるはず、等)」を確認する習慣をつけましょう。

