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基本情報技術者試験 | 令和5年度(科目A) [問8] 過去問解説

問題

問8

IPv4ネットワークにおいて、ネットワークの疎通確認に使われるものはどれか。

  • BOOTP
  • DHCP
  • MIB
  • ping

[出典:基本情報技術者試験 令和5年度(科目A) 問8]

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正解

正解は「」です。

解説

 正解は「エ」の「ping」です。pingネットワークの疎通確認に用いられるコマンドで、指定したIPアドレスの相手と通信が可能かを調べるために使用されます。ICMP(Internet Control Message Protocol)というプロトコルを使って「エコー要求(echo request)」を送信し、相手からの「エコー応答(echo reply)」が返ってくるかどうかで、通信経路が正常であるかを判断します。

 たとえば、自分のパソコンからWebサーバにアクセスできないときに、pingを使えばネットワークのどこで問題が発生しているかを切り分ける手がかりになります。相手からの応答がなければ「タイムアウト」と表示され、ネットワーク障害やファイアウォールのブロックなどが疑われます。

 他の選択肢であるBOOTP、DHCP、MIBはいずれもネットワーク関連の技術ですが、pingのような疎通確認の用途には使われません。BOOTPとDHCPはIPアドレスを自動的に割り当てる仕組み、MIBはSNMPにおける管理情報の構造体です。疎通確認を行うための専用ツールとしては、pingが最も基本的かつ広く使われています。

ア(BOOTP):
 BOOTPは、IPアドレスや起動ファイルの情報をクライアントに提供するためのプロトコルで、通信確認には使用されません。
イ(DHCP):
 DHCPは、IPアドレスやサブネットマスクなどの情報を自動的に割り当てるプロトコルで、pingのような疎通確認は行いません。
ウ(MIB):
 MIBはSNMPの管理情報ベースで、ネットワーク機器の情報を管理するためのものであり、通信確認とは無関係です。

難易度

 この問題は、ネットワークの基本操作である「疎通確認(ping)」に関する知識を問うもので、初心者でも習得しやすい基礎的な内容です。日常的なトラブルシューティングで頻繁に使われるため、実務でも非常に重要な知識です。

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用語補足

ping:
相手のIPアドレスに対してICMPのエコー要求を送り、応答が返るかどうかで通信の可否を確認するコマンドです。ネットワーク診断の基本ツールです。

DHCP:
Dynamic Host Configuration Protocolの略で、IPアドレスやDNSサーバなどの情報をネットワーク上の端末に自動的に割り当てるプロトコルです。

ICMP:
Internet Control Message Protocolの略で、ネットワーク上の機器間でエラー情報や疎通確認などを行うために使われるプロトコルです。

対策

 pingはネットワークの基礎中の基礎となるコマンドで、使い方や目的を正しく理解しておくことが重要です。合わせて、DHCPやBOOTP、MIBといった他のネットワーク用語との違いも整理しながら覚えることで、知識がより確実になります。