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基本情報技術者試験 | 令和5年度(科目A) [問20] 過去問解説

問題

問20

ボリュームライセンス契約の説明はどれか。

  • 企業などソフトウェアの大量購入者向けに、インストールできる台数をあらかじめ取り決め、ソフトウェアの使用を認める契約
  • 使用場所を限定した契約であり、特定の施設の中であれば台数や人数に制限なく使用が許される契約
  • ソフトウェアをインターネットからダウンロードしたとき画面に表示される契約内容に同意することによって、使用が許される契約
  • 標準の使用許諾条件を定め、その範囲で一定量のパッケージの包装を解いたときに、権利者と購入者との間に使用許諾契約が自動的に成立したとみなす契約

[出典:基本情報技術者試験 令和5年度(科目A) 問20]

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正解

正解は「」です。

解説

 ボリュームライセンス契約とは、企業や教育機関などが一定数以上のソフトウェアライセンスをまとめて購入する際に結ばれる契約形態のことです。この契約を行うと、ソフトウェアベンダはあらかじめ定められた台数に対してインストールと使用を許可することになり、個別に製品を購入するよりもコストを抑えることができます。

 ボリュームライセンス契約のメリットには、費用面の割引だけでなく、管理の効率化も含まれます。例えば、社内で複数のPCに同じソフトを導入する場合、個別にパッケージを購入するのではなく、一括契約により一括導入が可能になり、ライセンスの集中管理も可能になります。

 選択肢「ア」は、企業などの大量購入者向けにインストール可能な台数をあらかじめ取り決め、使用を認める契約とあり、まさにボリュームライセンス契約の定義そのものであるため、正解となります。

イ(使用場所を限定した契約…):
 これは「サイトライセンス契約」に該当する説明であり、特定の施設内であれば人数や台数に関係なく使用できる契約です。

ウ(インターネットからダウンロード…):
 これは「クリックラップ契約」と呼ばれる形態で、ボリュームライセンス契約とは異なります。

エ(包装を解いたときに…):
 これは「シュリンクラップ契約」と呼ばれる契約形態で、パッケージソフトの開封と同時に契約が成立したとみなされます。

難易度

 この問題の難易度は「普通」です。IT関連契約の種類(ボリュームライセンス、サイトライセンス、クリックラップ契約、シュリンクラップ契約)に関する基礎知識を身につけていれば確実に正解できますが、類似の契約形態と混同しやすいため注意が必要です。

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用語補足

ボリュームライセンス:
大量のライセンスを一括して取得する契約形態で、企業や団体が多数の端末に導入する場合によく使われます。

クリックラップ契約:
ソフトウェアをダウンロードまたはインストールする際に、画面に表示された契約内容に「同意する」ボタンをクリックして成立する契約です。

シュリンクラップ契約:
ソフトウェアのパッケージを開封することで、使用許諾契約が自動的に成立したとみなす契約です。

対策

 IT契約には様々な種類があるため、それぞれの契約形態(ボリュームライセンス、サイトライセンス、クリックラップ契約、シュリンクラップ契約)について定義と違いを整理し、表などで比較しながら覚えると混同を防ぎやすくなります。